不織布(nonwovens)とは
不織布は、繊維を織ったり編んだりすることなく、繊維を絡み合わせたシート状の布です。
JIS L0222の定義では、「繊維シート、ウェブ又はバットで、繊維が一方向又は、ランダムに配向しており、交絡、及び又は融着、及び又は接着により、繊維間が結合されたもの。ただし、紙、織物、編物、タフト及び、縮絨、フェルトを除く」とされています。
ニードルパンチ不織布
(needlepunched nonwovers)
短繊維をカード機で開繊し、一定方向に繊維の向きを整え、ウェブを形成します。
そしてウェブを何層かに重ね合わせ、ニードルを往復させることにより繊維を交絡させた不織布です。
JIS L0222の定義では「金属製ニードルの往復運動により、ニードルに繊維を引っ掛けウェブ内に押し込み、繊維相互間を交絡して作られた不織布」とされています。
ニードルパンチ不織布の長所と短所
長所
①嵩高性、厚密度などを自由に変化させられる。
②織物と比べて生産スピードが速いため、リードタイムが短い。
③末端からほつれることがない。
④熱成形性が良い。
⑤比較的様々な素材で構成できる。
⑥各種機能が付与しやすい。(吸湿、抗菌、消臭、吸湿発熱など)
⑦不織布同士での複合しやすい。
短所
①織物と目付が同じ場合、引張強度などの物性や耐久性が劣る。
②伸縮性が出しにくい。
③織物、編物と比較するとドレープ性が低い。